今日は、パクソン市街地より南に2,3kmにあるプーオーイ村で
『ラッサボン』さんという方のところにお邪魔しました。
彼はコーヒー豆の精製に注力している農家さんで、
その精製方法をなんとyoutubeで学んだと仰っていました。
また、その動画そのものも大体英語だったので、
英語もyoutubeで学び、習得したそうです。
『ラッサボン』半端じゃないです。。。
ラッサボンのもとへ来たのは、彼が自分で【精製】【焙煎】【カッピング】をしていると、聞いたからです。
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「農家が自身の作物の味を知り、フィードバックをし、翌年に活かす。」
日本で野菜やお茶を作っている農家さんからしたら、これは当たり前のように思えるかもしれません。
しかし、コーヒーという作物は、もともと先進国が植民地に作らせていたもの。
生産者自身が、コーヒーという正体を知らずに作っていました。
今でこそ、コーヒーは誰もが知る嗜好品になりましたが、ラオスのコーヒー産地においては
まだ“コーヒーを飲む”という文化は浸透していません。
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正しく彼は、日本の農家さんと同じことを行なっていたのです。誰に言われたワケでもなく。
そんな彼に心底興味が湧いたため、今日は一日彼のカッピングに付き合わさせていただきました。
【精製】
今年初めて試みたと言っていたのが
・ナチュラルプロセス(ティピカ種、カティモール種)
・ハニープロセス
両方とも、今日本で好まれつつある精製方法です。
乾燥があまい気がしましたが、初めてにしてはスゴい出来です!
【焙煎】
焙煎方法といえば、やはり炭火に中華鍋。
フライ返しで撹拌を繰り返しながら、
極力焼き斑ができないように焙煎します。
ちばらき珈琲ロースターの芳村もトライしました💦
若干の焼き斑こそできますが、コツさえつかめば、
それなりの焙煎ができます◎
【カッピング】
驚きのベトナム式ドリップでした。
ベトナム式とは、細く挽いた粉で濃いコーヒーを淹れる方法。
案の定、めっちゃ濃かったです。笑
(ラッサボンたちは、これで味がわかるのだろうか。。。)
僕らは、1.5倍に薄めることで普通のレギュラーコーヒー程度になり、
味がわかりやすくなりました。
試飲したのは、
・ティピカ フラットビーン ナチュラル
・ティピカ ピーベリー ナチュラル
・ティピカ フラットビーン ナチュラル(川の側の畑)
・ティピカ フラットビーン ナチュラル(川から遠い畑)
ひと通り飲んだ感想を言えば、
確かにそれぞれ豆の違いは出ていましたね◎
ベトナム式ドリップがカッピングに向いているか否かは分かりませんが、間違っているとは思いません。
それよりも、ラッサボンの思考も努力も正しいと思います◎
引き続き頑張っていただきたい!
そして、僕ら自身もここまで細かなカッピングをしたことがありませんでした。
同じ国、同じ品種でもやはり土地によって違いが生まれます。
それを今日のカッピングでは改めて感じました。
同じ豆でも精製する人が違えば出来上がりは変わりますし、川に近いか遠いかでも全く変わってきます。
その他の要因でもコーヒーの出来上がりは大きく変わってくるのですが、
こればかりはどうにも予想することはできません。
それゆえに、やはり毎年ラオスに来て確かめなければならないと強く思いました。